No.33 「伝わる」タイミング

「肯定的に話し、相手が耳を傾けやすくする」ためのコツについて長~いこと書いてきましたが、どんなにこちらが「伝える」スキルや意識を上げても伝わらない、理解されないということがあるのも事実です。相手に伝わらなければ「伝える」スキルや意識を最大限に利用して伝えることは無意味なのでしょうか?いいえ、そんなことはありません。

「伝える」とはどういうことか、「肯定的に話し、相手が耳を傾けやすくする」にはどうしたらいいかを考えずに伝えていた時は、相手に伝わらなかったと感じた時「自分の伝え方が良くなかったのではないか?」と後悔したり、不安になったり、自分を責めたりしていませんでしたか?勇気を振り絞って相手に伝えたにもかかわらず、結果自己尊重心まで低下していませんでしたか?もし自分が「伝える」上で「肯定的に話し、相手が耳を傾けやすい」方法を駆使して伝えたのであれば、相手にその時伝わらなかったと感じたとしてもそれが「自分の伝え方の問題」と思う必要はないかもしれません。ここまでやって伝わらないのであれば、「あとは相手の問題」と割り切りやすくなり、自己尊重心に影響させないことも重要です。

自分が伝えたいことを相手がしっかり受け止め理解するタイミングは、発信側(伝える側)にコントロールできることではありません。こちらにコントロールできないことまで責任を負う必要はないということです。このコラムに15回にわたって記した「肯定的な話し方のコツ」を活用してみても伝わらなかった時は、「相手の問題」と捉え今後どれくらいの時間とエネルギーをそのことに費やすかを再考してみてもいいかもしれません。「相手の問題」と割り切れた時、それまで「伝わらない」という事実に躍起になってあの手この手を考えイライラしていたのが、あまりそのことに執着しなくなることもあります。他人の問題まで背負ってしまわないためにも自分としては十分相手に配慮して伝えてみたという実績を実感できるプロセスが必要です。