No.17 妨害になる言葉(2)

今回は、コミュニケーションの上で気をつけて使う必要がある言い回しについて取り上げます。
以下に挙げた言い回しは、たとえ相手のことを思って発した言葉であっても、相手に抵抗や反発を引き起こす可能性が高い言い回しです。相手に自分の伝えたいことが伝わるような意思の疎通を図りたいときは、以下のような言い回しを避けることも有効な手段のひとつです。

1.「必ず~しなさい」「絶対に~すべき」「~しなければならない」⇒ 命令、強調
こうした言い回しは、相手を上から押し付けるような感じを与える言葉です。命令や必要以上の強調を表す言い回しは、「従う」ことを示唆するため、相手は、「従わなければいけない」という恐怖感を感じ、強い抵抗を引き起こすことがあります。

2.「~すべきだったんじゃない」「~するのがあなたの責任でしょ」⇒ 訓戒、説教
相手がしなかったことを責めるような言い方や、相手の責任を追及するような言い方は、上から説教されているような感じを受けます。そのため、相手は義務感を感じたり、自責の念を刺激され、非常に居心地が悪くなり、早くその場から立ち去りたい気分になることもあります。

3.「一言忠告するとね」「~したらどう」「~した方がいいんじゃない」⇒ アドバイス
以前にもこのコラムの中で「アドバイスの落とし穴」について説明しましたが、解決方法を提示したり、アドバイスをすることは、こちらは相手のことを思って一生懸命考えて発したことでも、相手は自分がしなかったことや、できなかったことを批判されているように感じ、抵抗を誘発してしまうことがあります。逆に、「何か困ったことが起こったら、またこの人が解決してくれる」と依存的な関係に発展することもあるので要注意です。

4.「問題なのはね・・・」「そう、しかしね・・・」「あなたがなぜ間違っているかというとね・・・」⇒ 論理的な説得、論争
論理的に相手の問題を整理してあげているつもりでこうした言い方をすることがありますが、このような言い方をされた相手は、このまま論理的に説得されてしまうような不安を感じたりします。また、現実的にはもっと複雑なことでも、理路整然と説明されたり、正論を並べ立てられると、劣等感や無力感を感じ、逆に自己防衛的な姿勢をとったりします。
また、論理でかなわないと察すると、自分を守るために、感情で対抗してくるときもあります。論理的な説得じみた言い方は、相手も論理で対抗しようとしたり、感情で対抗しようとするので論争に発展しやすいのも特徴です。

このように相手に伝えたいことがあるからこそ、こうした言い方をしてしまいがちですが、逆に相手の抵抗や反発を誘発してしまい、相手が耳を塞いでしまうどころか、反抗してくることもあるのです。この他にあと3つほど注意する言い回しがありますが、それは次回にしましょう。