No.11 相談者に考えさせ、認知と意識につなげる質問スキル

これまで10回にわたりカウンセラーが「受信する作業」である傾聴についてボヤいてきましたが、この回から「発信する作業」についてお話しようと思います。
カウンセラー(相談を受ける側)にとって発信する作業の中で最も重要なのが「質問」です。質問の形式には大きく2つあります。ひとつは、Yes/Noまたは年齢や性別など特定の限定された回答を求める「選択回答式質問」。もうひとつは、クライアント(相談者)に表現する自由を与える「自由回答式質問」です。カウンセリング(相談)のプロセスでは、後者をカウンセラーが巧みに使い、クライアントは質問に答えながら考えさせられ、認知し、意識化していきます。
ここで私がよく使う「自由回答式質問」例を紹介します。

・    もう少し詳しくお話ししていただけますか?
・    もう少し具体的に~の部分をお話できますか?
・    お話を伺っていて、~ということなのかなぁと思ったのですが、どうですか?
・    あなたがおっしゃっていることは、~ということですか?
・    例えば、具体的な例などありますか?
・    ~について、どのように感じていますか(考えていますか)?
・    理由が何か説明していただいてもいいですか?
・    ~ということは、あなたにとってどういう意味なのでしょうか?
・    そのことをどのようにあなたの中で解釈されたのですか?
・    今もそう感じているということですか?
・    そのことが今のあなたにどのように影響しているとお考えですか?
・    あなたがおっしゃっていることをきちんと理解したいので、もう少し詳しくお話いただけますか?
・    あなたは“今”どうしたいと考えていますか?
・    他にどんな選択肢をお考えですか?
・    あなたにとって今一番優先したいことは何ですか?
・    今お話しいただいた中で一番気になっていることはなんですか?
・    一緒に取り組んでいきたいと思っていますが、まず何から取り組みたいですか?
・    特に不安に感じていることがありますか?
・    他に何かお話ししておきたいことはありますか?              など。

「自由応答式質問」では、つい「なぜ?」「どうして?」という表現を使ってしまいますが、相談している側は「なぜ?」「どうして?」と質問されると詰問されているように感じたり、自分が間違っていると批判されているように感じたりします。「なぜ?」の代わりに「理由は何ですか?」、「どうして?」の代わりに「どのように感じましたか?」など、上記のように工夫することでよりNon-Judgmentalな耳にやさしい響きになります。たかが質問、されど質問です。