セクシャルハラスメントの「二次被害」とは何ですか?

直接的なセクハラ被害を「一時被害」とすると、周囲の人に相談したことにより、被害者が二次的に精神的苦痛や実質的な不利益または被害を受けることを言います。

例えば、次のようなものがあります。

セクハラ被害者が中傷を受ける

助けてもらおうと周囲の人に相談したことにより、
「なんでついて行っちゃったの?」「ちゃんと断らなかったから、あなたにも問題がある」「そのくらいのことは忘れなさい」などと言われると被害者は「誰にも相談できない」「相談しても無理だ」「自分でなんとかするしかない」と思い、追いつめられてしまいます。
また職場における興味本位の関心など、周囲の噂なども被害者にとって大きな打撃となります。

加害者への同調

「本当に嫌だったら拒否できるはずだ」「最初は恋愛だったのにうまくいかなくなったからセクハラと言うのだ」といったセクハラの責任を被害者に負わせ、加害者を免責する「セクハラ神話」を内面化してしまい、自分を責め加害者に同調してしまうことがあります。

心的外傷後ストレス障害(PTSD)

緊張状態が続く、フラッシュバック、パニック症状や事件を思い起こさせるような人や場所、ものごとを避けるために記憶障害が起きたりなど生活に支障をきたすような症状が表れる事があります。

生活の破綻

PTSD以外にもうつ状態になったり、パニック発作、アルコールや薬物の依存症、摂食障害、自傷行為を繰り返すなどもよくあります。難聴や頭痛、胃腸の障害、腰痛、体がだるいなどの身体の不調も起きることがあります。

人間不信による人間関係の破綻

加害者に対してのみならず、被害を打ち明け最初は同情的だった同僚や友人が次第に自分から遠ざかってしまった場合など、ますます人を信じられなくなります。自分の人を見る目が信じられなくなると、新たな人間関係を作ることがとても難しくなり、人間関係が破綻してしまう場合があります。

参考:「セクハラ相談の基本と実際」周藤由美子 新水社 2007